vol.42 『レオンとクールス』大久保 喜市
原宿に渦巻く力とそこにあったレオン 「おまちどうさま」。——奥にあるキッチンからウエイターが千切りキャベツの上にたんまりと乗ったポーク・ジンジャーと、小皿に盛られたライスを運んでくる。「腹減ったー」とオレは箸を持ち、大根・・・
「喫茶店」の記事一覧
原宿に渦巻く力とそこにあったレオン 「おまちどうさま」。——奥にあるキッチンからウエイターが千切りキャベツの上にたんまりと乗ったポーク・ジンジャーと、小皿に盛られたライスを運んでくる。「腹減ったー」とオレは箸を持ち、大根・・・
時間の感じかたは思うようにならない。楽しい時は駆け足で、早く過ぎて欲しい時はゆっくりといつまでも止まろうとして、予期せぬほんの一瞬に永遠が宿る。 19、20才の年頃は、若さを発散する自分が美しい光の中に居るのを知らず、迷・・・
まず、人生で大事なことはほとんどレオンで学んだような気がする。 夢の実現の仕方とか、何が粋で何が粋じゃないかとか、皆自由業の人だったので、どう仕事に繋げるかとかね。皆、レオンのピンク電話を事務所代わりのように使っていた。・・・
photo:染吾郎 僕にとっての「70’s 原宿」は、夏のイメージ。 日差しのあふれる真夏の表参道。行き交う人も肌を出した夏の装いだ。 まるで露光オーバーのピンボケ写真のように、それは白くにじんで、限りなく明・・・
高校1年から一緒にバンドを始めた同級生のH君は中学時代から原宿ファッションビルの4FにあったブティックBRICKSやBUZZやスタークラブに出入りしていたらしい。いつもBRICKSとプリントされた布製のクラッチバッグを持・・・
photo : Goro Some [ケイとミッシェル:レオンにて 1976年] 私が原宿に通うようになったのは武蔵野美術大学3年の時、原宿にあった山本寛斎さんのアトリエでアルバイトとして働き初めたのがきっかけでした。ち・・・
当時のファッション雑誌等で紹介されるときには「原宿の応接室」「原宿の表玄関」として、そして、消えてからは「伝説の喫茶店」として語られるレオンは、神宮前の交差点に建つ原宿の象徴「セントラルアパート」の1階にあった喫茶店でし・・・
自分が息をしているこの球体にいくつかの「私の場所」があるのって、とても幸せなことです。 私は仕事の関係上、まだ月が出ている早朝、高速に乗って都心を離れたり、あるいは深夜、同じ高速で家路に急いだりすることがあります。そう・・・
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